医学部編入したアカギ

医学部編入に関する忘備録・偏見

受験の思い出 3.新潟大学

 今日は気分がいいので新潟も書いちゃいます。僕は西日本のどこかに住んでいますので、家族やアルバイト先で新潟の受験の話をすると遠いな!と言われることが多かったです。東日本ですし。でも関空から新潟に出ているPeachを使うとほんとにお手軽に行けるんですね、シーズン以外なら6000円程度です。そして遠いなと言われて、あまりピンと来なくなっていた自分もいました。編入試験を受け続けているとどうしても感覚が狂いますね。最速で合格が欲しくなってくると、いつのまにか北海道や沖縄までもが視野に入ってきて、遠い近いでは認識しなくなっちゃうんですね。受かったらそこに行くの?と不思議がられることもありました。あんまり遠いと思いすぎると、逆に面接で愛着が示せなくなりそうではありますが。

 

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まさに狂気の1年でしたね

 

 そうこうして受験することになるのですが、受験の決め手となったのは過去問ですね。新潟は過去1年分(昨年度のみ)であれば大学が郵送してくれます。いきなし何年分も買うのは気が引けたので、お試しって感じで頼みました。

 

 挑戦状って君が頼んだのでは?しかしこれが届くまで、新潟の試験に数学があることを知らなかったのでかなり萎えたのを覚えています。4科目って英語を除いて4のようですね。筆記試験の配分は正式に発表されていませんが、成績開示によるとおそらく各教科100点満点のようです。ちなみにTOEICも100点満点に圧縮のようです。数学は小問が4つあるだけなので、1問25点と考えると気が重たくもなります。

 

 移動の話に戻ります。飛行機で新潟空港に着いてしまえば、後は新潟駅までリムジンバスで15分、新潟駅から医学部キャンパスまで市内バスで10分ほどです。東京からは新幹線で一本ですし、割と交通の便はいいのかもしれません。一次試験の際は僕も新幹線を使いましたね。駅前にもホテルが多いので宿に困ることはないと思います。

 

 試験ですが、かなりきれいな校舎で受けました。受験生は、某情報サイトにもあった通り理系風のお兄さんたちがほとんどでした。肝心の出来は僕にしてはかなり上出来だったのではないでしょうか。物理の記事に書いたように物理はおそらく満点、数学も勉強した行列が振るわず、せっかく力学でやった2階線形微分もど忘れしてしまったものの、後2問は平易だったのでなんとか半分取れました。続いて生命科学、傾向としては編入試験の中でもとりわけ易しい問題のはずが、今回は生物の学名が出題され撃沈。その分、例年鬼のような難易度の化学が今年は時間をかければ解ける問題ばかりで、早々に生命科学を切り上げて化学に時間を使いました。ふつふつと感じていた筆記試験の成長を、運を味方につけながら本番で発揮できた瞬間でした。

 

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傾向の変化をくぐり抜けた先にはっ‥‥!

 

 ところでみなさん、新潟には二郎があります。もう一度言います、二郎があるのです。一次試験後、疲れ切った僕は気づくとニンニク臭い店でラーメンをむさぼっていました。非乳化にデロ麺、神豚と俺好みのもの、ごっつぁんです。

 

 その後2次試験を受けるのですが、安く上げるためにたまたま大阪発の高速バスに乗ったところ、隣の席の方が医学部学士編入の赤本シリーズを持っているではありませんか。ド根暗な僕も流石に話しかけたところ、なんと同じ2次受験者でした。面接もリラックスして受けることができ、その方と解散するまで狐につままれたようでした。

 

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バスもぐっすり眠れました

 

 新潟はこんな感じですね。振り返ると最後まで強運の連続でした。しかしこの試験のために夏をまるごと使ったわけですから、無理やり引っ張ってきた運といったところでしょうか。人生で一番暗い夏でしたね。次は福井を受けるのですが、前に書いたように無理やり受けた悲惨な受験だったので後回しです。編入試験における失敗の煮っころがしのような受験でしたので、また書きます。次は島根です。

 

 

 

 

 

 

受験の思い出 2.愛媛大学

 1ヶ月先の引越し準備が終わりました、アカギです。張り切りすぎました。今回は愛媛大学です。惨敗となった滋賀医から1ヶ月弱が空き、編入試験の厳しさを知った僕は生命科学にブーストをかけていたような気がします。愛媛大の1次試験は理科(化学、物理、生命科学)、英語、小論文の構成となっていて、生命科学の問題は毎年難解なものが出題されるという情報があったので、実践編と要項集の問題を急ピッチで進めました。英語は医学単語や読解をぼちぼち、物理は大学範囲に手を出し始めて化学は今までの計算の復習、小論文は付け焼き刃覚悟で参考書を暗記していきました。

 

 当日の試験では生命科学の2問中1問は臨床に関連した難解なものでしたが、もう一問はシグナル伝達の基本的な問題で割と書けました。化学も普通の計算が出て順調だったのですが、物理でコケました。後から考えるほど間抜けな勘違いだったのですが、高校物理で解く問題をなぜか勉強したばかりの大学物理で解こうとし、解けるはずもなく半分白紙で提出しました。完全にイキりです。今年は本当にいろんなところでヘマをしたのですが、個人的にはこの物理のミスが1番心残りです。高校物理は完璧だという思い込みをぶっ壊してくれた経験でもあります。

 

 続いて英語は分量が多い臨床の文章が1つと、統計の知識を求められるような文章の2問でした。前者は途中までテンポよく読めたのですが、知らない単語が出てきて詰みました。推測して読む力って何なん。後者は滋賀に向けて統計をかじっていたこともあって、悪あがきはできたと思います。

 

 最後の小論文は、今年の編入試験のトレンドでもあった医師の偏在についてでした。もう片方の文章は飲酒による種々の弊害だったような気がします、違ったらごめんなさい。夢中で書きなぐってなんとか埋めましたが、加点につながったかどうかは怪しいです。

 

 結果的には1次合格をいただけたので受験者の平均よりは上の点数だったのでしょうか、しかし肝心の合否は2次試験のパワーポイントを使った面接のみによって決まるので、愛媛において得点率の議論はあまり意義がないのかもしれません。大学でろくに研究もしておらず、喋りやプレゼン能力も乏しい僕はさらっと不合格でした。勝ち目がないとわかっていながらも、不合格は辛いものですね。

 

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不合格の掲示を見終えた後はだいたいこうなります

 

 ここから僕は新潟に向けてより勉強に、つまり筆記試験対策に傾倒していきます。それには2つの理由があって、1つは筆記試験に手応えを感じ始めたからです。手応えと言っても、勉強中に演習した内容や模試に出た分野であれば、試験中も迷うことなく解けるようになってきた程度です。ですがこれが自分にとっては大きくて、というのもこれまでは編入試験合格に対して間違っても手が届かない僥倖・奇跡・まさに神がかり的なイメージを持っていたのですが、筆記試験に対する地道な積み上げによって合格が現実的になり、このまま筆記を極める覚悟ができたのです。

 

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限度いっぱいまでいく‥‥!

 

 もう1つには面接に対する自信というか、諦めというか、そのような境地に至ったからです。プレゼンの練習は辛かったけど、とにかく2次試験に対する免疫ができました。それは必ず受かる面接などというものは存在しないのだという直感に裏付けされたものです。面接はあくまで他の受験者との比較、選考基準に対しての評価、そして流れです。少し喋る内容が違えば、受験番号が前後していれば、年度が違えば‥‥質問や会話が180度変わっていたかもしれない。1次試験との比重も不明。圧倒的人格、対人能力、語彙、経験、それらが無い受験生にとってはもはや博打、筆記試験に傾倒する流れに至るのは必然の流れ‥‥!

‥‥アカギはこの短期間で面接の本質を丸裸にしたのだ

※かなりふざけてますが、自分にできることをやりきった上での面接落ちからこのように感じたと書いているだけで、基本的には合理にしたがって面接対策していました。捉え方の話です。

 

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合理の縄では面接を縛れない

 

 次回は新潟です。受験会場の周りのことなどがあまりウェブには載っていないのでそこも書けたらなと思います。ここまで記事を読んでくださっていたら、合格した大学は明らかだと思いますがそっとしてやってください。では。

 

受験の思い出 1.滋賀医科大学

 やっと入学手続きの書類が届きました、アカギです。この時期まで手続きができない大学も多いようで、それまでは落ち着かない日々でしたね。何回も学務に電話しそうになりました。

 前回までは僕の得意科目についてつらつらと書いていきました。英語、生命科学についても時間があれば書きたいのですが、英語はTOEICで精一杯、生命科学もKALSの完成編実戦編を終えるのに終始しただけで、あまり参考にはならないと思ったため後回しです。今回からは、今年の受験の思い出を書いてきます。日記に近いです。

 

 まずは初受験となった滋賀医科大学。京都駅から電車一本で最寄りの瀬田駅まで行くことができ、早起きができるなら京都駅周辺にホテルを予約しても良いほどです。ですが遅延や運行停止の危険もありますので、自己責任でお願いします。万全を期すなら最寄りの瀬田駅周辺のホテルが良いでしょう。僕は宿泊費を浮かせるために、瀬田駅から2駅ほど京都方面に戻った大津駅にある、THE CALENDARというカプセルホテルに止まりました。

 

THE CALENDAR https://www.the-calendar.jp/hotel.php

 

海外のホステルのような雰囲気で、卒業旅行で行ったタイを思い出しました。朝食も付いていて4000円程度だったと思います。当然外国の方もいまして、泊まっている間は受験が全てではないなんて感じることもできました。受験前日は個室で集中して勉強すべきかなとも思いましたが、長い戦いになるので道草を楽しむのもありなんじゃないでしょうか。

 

 

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大陸編からは難しくて読んでないです

 

 当日はtwitterで知り合って、KALS模試のときから仲良くしていただいてた方と行動しました。その方は土地勘があったので、都度助けられました。行きのタクシーも割り勘で、試験以外は言うことなしでしたね。実家で支えてくた家族やアルバイト先の方からの理解も申し分なかったのですが、やはり同じ受験生の方と交流ができたのは大きかったです。ネットやSNSにある情報はリアルなんだなあと感動することも。一部例外があるみたいですが、僕が受験を通して出会った編入受験生は良い方ばかりでした。独学といっても、こういう出会いのおかげで受験の難易度がぐっと下がったように思います。もし閲覧していましたら、この場を借りてお礼させてください。

 

 肝心の試験なのですが、前述の方から数年分過去問を譲っていただいたりしてぼちぼち対策していたので余裕をかましていました。しかし始まってみれば生命科学は知らない知識が多く、英語も時間が足りずマークをすべて埋めることもできませんでした。後に生命科学は易化という評判を聞き笑っちゃいましたね、レベル高え。頼みの物理、化学も今思えばいまいちでした。受験が終わった瞬間は結構できたと自負していて、帰りのバスでもイキった発言をしてしまい、、フラグびんびんな初戦でした。

 

 受験を本格的に開始したのが3月なので、滋賀は3ヶ月の勉強で挑んだ時期尚早の受験でしたが、良い経験となりました。まず、どこを受けるにせよ生命科学の学習がある程度終わっていないと話にならないですね。かと言って完璧になるまで受験をしないようでは経験も積めないのですが。僕はこの受験の不合格で打ちのめされ、勉強への向かい方も変わったと思います。例えば、だいたいでいいやと思っていたアミノ酸の略称なんかが本番で急に思い出せなくなったりなど。あの崩れ落ちるような感覚は、家でいくら本番だと思って過去問を解いても、完全には再現できないように思います。この経験を受験序盤に得られるなら受験費用や時間は惜しくない、むしろそれらを捨ててでも次の受験への大きな進歩でしたね。

 

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編入試験はギャンブル?

 

 帰りは特に滋賀らしいことをすることもなく京都駅へ。毎日田舎で勉強していたので駅の大きさや人の量にビビってしまいましたね。せっかく京都にいるので京都二郎へ行こうかとも思いましたが、服や参考書などの当面の必需品を買い漁っていたらバスの時間になっていました。結局なか卯で鬼コスパの牛丼ミニそばセット、普段と何も変わらない味。

 時間を取られたのにも訳があって、田舎の受験生にとって参考書問題は深刻なのです。参考にする情報はネットにあるレビューだけで中身は買ってからのお楽しみ、福袋かて。高校の参考書なら地方でも品揃えが良かったりするのですが、編入試験で必要な大学範囲の参考書は悲惨ですね。当時は大学のマセマなんてネットでしか購入できないものと思ってましたから、京都のでっっかい本屋の理系コーナーにマセマを見つけて、一人でテンション上がってました。都会はいいなあ、、

 

 次は愛媛大学の思い出です。といっても愛媛は特に書くことないかもしれません。キャンパス周辺だと宿泊できるホテルも割と限られていますしね。筆記試験の手応えだけ書いて終える予定です。

 

 

 

医学部編入の化学

 物理の記事はどうだったでしょうか。過去問に何が出題されていたかをもっと詳しく書きたいのですが、誤解を招く可能性を避けたいので使った参考書と記事から察していただけるとありがたいです。僕が書いてることはきっかけにしていただいて、勉強方針を立てる際は是非過去問を手に入れてみてください。同じ過去問を見ても人によって対策の立て方が違うかもしれませんしね。質問は受け付けているので、僕に分かる範囲であればtwitterのDMでお答えします。

アカギ https://twitter.com/zkuev

 

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まあ彼は初めから遠藤に騙されていたわけですが‥‥

 

 続いて化学です。化学は何から手を付ければいいかややこしい分野でもありますね。物理は大抵の人が

高校物理→大学物理(力学・熱力学・電磁気学から過去問に出題されるものを選ぶ)

と学習していき、あまり深く考える必要はないのですが、化学は割と出題されるところが決まっているので高校化学を一からやっていくのは効率悪いし、かといって文系の方は量子化学なんかをいきなり始めてしまうと高校化学を理解している前提で話が始まってつまずくし、万人に通用する学習方法はないと思います。あくまで、高校時代にセンター化学でギリギリ90点を取れていて、大学ではほぼ化学に触れていなかった理系の戦略を書こうと思います。

 

  • KALSの完成編、実践編に載っている化学の問題

 受験開始時は本当に生命科学でいっぱいいっぱいで、最初に受験する予定だった滋賀に向けて化学もやらなくちゃいけないと思いつつ、有機化学を詰め込んでいたせいもあり、時間が捻出できずにいました。ですが生命科学をこなしていくうちに、意外に生命科学の中で化学が登場することに気が付きました。高校時代は物理・化学選択だったので生物は生物基礎までしかやっておらず、当たり前のことだったら申し訳ないのですが、憶えている範囲だと、

 アミノ酸の等電点→pH、molの計算

 代謝有機化学、反応速度

 細胞の物質移動→自由エネルギー(これは物理ともいえなくもない?)

 呼吸・循環の生理学→圧平衡・弱酸弱塩基の緩衝作用

などです。高校のときにこれらに触れたことがあるなら、化学の網羅型の参考書やネットにある教科書のようなページを見れば思い出せるでしょうし、特別に化学の時間を設けなくても生命科学を勉強していれば化学の復習が可能なわけです。僕も最初は重要問題集を一からやろうかなんて考えていましたが、本屋で構造化学や酸化還元のところをパラパラと見て、特に出題されないくせにやっておかないと不安になるような分野が多くて、いちいち選別していたらキリがないなと思ったので買いませんでした。これが正解だったかはわからないのですが、ストレスは減ったのかなとは思います。化学は沼ですね。

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沼違い

 

※北大のように、大学によっては無機化学なんかも出題されるようです。実際僕が受けたKALSの公開模試にも鉄鉱石の精製の問題が出題されていて、酸化還元の知識が必要とされていました。僕は時間の余裕を作るために高校化学に対してはあまり時間を使いませんでしたが、受ける大学の過去問を用意してから判断することをおすすめします。

 

  • KALSの公開模試を活用する

 前述のように、参考書を用意して分別しながら演習するのがめんどくさかったので、KALSの公開模試に出題されていた必要な問題だけを復習していました。といっても、受験開始時は自分に必要かどうかもわからずすべて復習、暗記していました。全ての問題が筆記試験に役立ったとは思いませんが、その後過去問を進めていく中で「この大学のこの問題をアレンジして出題していたんだなあ」と分かるものがあったりして楽しかった記憶はあります。確か模試の解答にある出題者からの講評にも~大学で出題されていました、ていうコメントがあったような。そうこうして模試や受験を通して、模試の中から必要な問題を選んでいきました。試験の性質上、初学者でない限りは過去問にあたりつつ参考書や模試で補充していくほうが効率はよいと思います。

 

  • 過去問の出題傾向がはっきりしているならヤマを張る

 ヤマといってしまっては語弊があるのですが、要は勉強する範囲に強弱をつけるということです。新潟を例にすると、過去問8年分では量子化学と化学熱力学の出題が圧倒的に多かったので、出題されていた問題の類題だけではなく、その両者の参考書をまんべんなくやりました。電池の自由エネルギー、浸透圧など物理化学からの出題も稀にあり、やることが多すぎて吹っ切れたのもきっかけになりました。これが良かったのか、過去に出題はされていなかったものの参考書には並列して載っていたファンデルワールス定数が出題され、化学の点数を大幅に伸ばしてくれました。量子化学も電子軌道結合からで過去問と同じようなもの、後はエントロピーエンタルピーの計算問題、圧平衡?の問題で7~8割は得点することができました。ある程度過去問を勉強し終えた後の勉強は自由度が高いと思うのですが、いろいろ手を出しすぎるよりはある程度ヤマを張って強く勉強しても良いと思います。

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このとき、下家はリャンピン待ちであったのだ‥‥

 

  • ドラが乗ることも

 最近覚えた麻雀用語を使いたいだけなのですが、要は意外なところで今持っている知識が威力を発揮するということです。落ちてしまった滋賀ですが、実は合格する気でいた無知な僕は、滋賀で出題される有機化学に凝っていました。有機の勉強のおかげで生命科学にある代謝の理解が進んだこともあり、合格を夢想して楽しくなってしまったんですね。2年目に突入した際は阪大や香川にも有機が出題されるし‥‥という下心もありました。滋賀の不合格はかなり落ち込みましたが、受験開始して半年で、なおかつ肝である生命科学が初学の僕が受かるわけないのです。相当に頭を打ちました。新潟では有機が出題されないので無駄だったなあと思っていたのですが、その後島根の過去問を見てみると、出題されているではないですか、有機化学。過去問では薬の知識と併せて出題されることも多く、本番は7割取れれば十分だなと思っていたのですが、今年は問題集に載っているような平易な問題が多く、イス型配置のところ以外は解答できました。島根では他にも物理で一応専門にやっていた放射線が出題され、ドラ、裏ドラ両方乗ったといったとこでしょうか。跳満クラスです。編入試験でよく言及される"強み”を初めて活かせました。

 

  • 使った参考書

 今回の記事は参考書の評価というよりは、受験戦略の色が強くなりました。やっぱり自分が当時困ったことを書きたくなりますね。物理では参考書をちゃんとこなせるのかに、化学はどういう基準で何を暗記したらいいのかに苦労して、その雰囲気がにじみ出ていると思います。終わってみればなんのことはないように思えるのが不思議ですね。一応有機量子化学、化学熱力学で使った参考書を載せときます。参考までに。

 

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基礎有機化学演習

 まずはぶっでぃさんもおすすめの基礎有機化学演習。載っている問題は良いのですが、初学でこれはきついのではと感じました。基礎と書いてある割にとにかく解説が薄く、分からないことは都度ネットで調べたりしていました。高校範囲で、かつ簡単な有機化学の参考書を終わらせてからこれをやればよかったなあと思います。話は変わりますが、どうして簡単なものをおすすめするかというと、僕が受験した大学では大学範囲の有機化学は反応を問われる問題が多かったからです。難しい参考書を買ってしまうと、高校範囲では重要とされる構造決定の問題が多く載っていて、全部解いていると時間を取られてしまいます。勉強にはなるのですが、出題されない問題形式に慣れてもしょうがないので反応を覚えるようにしましょう。

 

 

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演習 有機化学

 これも初学には厳しいのかなと思いますが、基礎有機化学演習よりはましで、割と解説が豊富です。だからといってこの参考書から始めればよいとも思えない理由として、難しい問題まで載っていることが挙げられます。何を基準に難しいと決めればよいかは分かりませんが、有機化学をマスターするつもりであれば最初からこれでも構わないように思います。順番は問いませんが、知っている反応を増やすためにも両方やっておいたほうが良いと思います。僕が滋賀を受験したときは、時間が足りず基礎有機化学演習+演習有機化学の途中までしかできませんでした。ベンゼンの反応はよく出題されるので、その辺りまでは頑張って進めた記憶があります。そして島根を受験するまでには演習も終わらせたのですが、基礎の方であまり理解できず暗記した反応が、演習に載っている詳しい解説で理解できた、なんてことがあったように思います。基礎ってなんでしょうか。とりあえず両方やりましょう。

 

 

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演習で学ぶ 化学熱力学


 この本は個人的に激推しです。各章で、初めに教科書のような説明がなされており、その後すぐに例題で確認できるようになっているからです。そして参考書というより、化学熱力学を勉強することをおすすめしたいです。というのも、筆記試験に化学がなくても、これをやることでΔGを理解することができるからです。KALSの生命科学を進めていくと高頻度でこいつが出てくると思うのですが、理解してないうちは気持ち悪くて敵いませんでした。マイナスだから何なんだよといった感じです、八つ当たりですね。この本は高校化学のような基礎から始まるので、理系であれば高校生でもその概念が理解できてしまうかもしれません。ΔGについて完璧に理解できたとは思えないのですが、少なくとも気持ち悪さがなくなり親しめるようにはなりました。最後には浸透圧の問題が載っていたりもして、編入試験にうってつけではないでしょうか。

 

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単位が取れる 量子化学ノート

 これもおすすめです。ですがシュレディンガー方程式あたりが出てくる中盤からは、複雑すぎてあまり理解できませんでした。新潟の試験で問われる量子化学は、それらの結果を用いて導出した電子軌道の規則(パウリの排他原理など)や電子軌道結合ですので、必要なところだけ暗記していきましょう。電子軌道については高校の電子殻の知識のままで止まっていたので、読み物としても面白かったです。π結合なども一緒に理解できて、有機化学の理解にも役立ちました。ΔGの話もそうですが、勉強した内容がいい感じに重複するときは至福の瞬間でした。

 

今回はこれで終わります。書いてていつも思うのですが、当時の自分には計画性がなさすぎて心配になります。最初の記事で無理に志望校を決めなくても、と書きましたが、あまりに決めないのも良くない気がしてきました。あくまでも精神的な余裕をもたせるという意味で捉えてほしいです。そしてネタが無くなってしまいました。受験の思い出でも書いていけば良いでしょうか。

医学部編入の物理

 ぼちぼち見ていただけているようで嬉しいです。入学後はきっと忙しいだろうし、この試験のこともあっという間に忘れてしまいそうなのでペース上げていきます。あなたなら合格できるっ‥‥!

 

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未来は僕らの手の中‥‥!

 今回は物理です。編入に受かった秘訣は?と聞かれたら物理と即答します。面接や志望動機も努力はしましたが、確実に評価に繋がったと自信をもっていえるのは物理と化学ぐらいですね。答えも決まっているし、精神安定剤にもってこいです。

 物理の勉強方針ですが、4月くらいから勉強の合間に情報収集していました。どうやら高校範囲は普通にやれば良くて、大学範囲はマセマという謎の参考書を使えばなんとかなると知る。まずは目前の滋賀の対策ということで高校範囲の物理を復習することにしました。使った参考書はこちらの基礎問題精講。高校範囲を網羅していれば何でも良かったのですが、meditransさんに受験相談した際に、おすすめしていただいたこともあって採用しました。

 

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現役時は河合のエッセンスでした

 初めて使ったのですがかなり良かったですね。公式はさらっと流す程度で、その分大事な問題を網羅しています。ですが高校時代に理系の物理選択だった人の意見ですので、初学の方は講義形式の参考書を終えてからの方が良いのかなと思います。高校物理をしっかりやっておくと放射線の基礎が学べるので、今年の島根のように物理の問題の半分が放射線からの出題なんて状況で威力を発揮するのではないでしょうか。僕はコメディカルの中でも放射線技師を目指す学科にいたので、島根の試験後にtwitterで「今年は易化した」などと軽率なつぶやきをしてしまいました。謝罪です。一度でもいいので勉強しておくと取り組みやすかったのかなと思います。生命科学の問題にも出題されるみたいなので、損はしないと思います。実戦編では染色体の2本鎖切断とかが掲載されていて、放射線生物学が懐かしかったです。学部時代に、医学部編入のきっかけになった講義かもしれません。

 話が逸れました。肝心の滋賀の物理は高校範囲の出題が多く、割と得点できた気がして受験後も浮かれていたのですがしっかり一次落ちでした。僕の感想なので流しておいてほしいのですが、滋賀は生命科学がしっかり得点できないと落ちてしまうのかなと感じました。

 次は愛媛の一次試験で物理が登場するのですが、この頃には高校物理を完成したつもりになっていて大学の物理を開始しました。二次試験用のパワーポイントを作りながらも、薄々面接で勝ちにいくのは難しいと悟っていた僕は、4科目でなおかつ試験もそこまで難しくない新潟や島根に魅力を感じだし、そのために大学の物理と化学を開始したのです。ところが愛媛の試験では高校範囲の出題にも関わらず凡ミスをしてしまい、大学近くのファミマのイートインでアイスコーヒーを握りしめながら絶望しました。一次は通ったので良かったですが‥‥

 まずは力学からで、使ったのはみんな大好きマセマです。ちなみに僕は理系のくせに、大学時代はめんどくさいからと物理実験や数学の講義をなるべく取らないように調節して卒業してしまったので、初学者からの意見として見てもらって構いません。

 

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評判を知らなければスルーしかねない表紙です

 

 奇妙な表紙ですが、問題演習をしながら学ぶのに適した内容になっています。高校物理をしっかり理解した後であれば、ぶっでぃさんのブログにもあるように無印のものではなく「演習」と書かれたもので大丈夫です。やはり解きながら理解したほうが早いです。大学物理のとっつきにくい点の一つに、数3や大学で習うような微積を使って問題を解いていくことがあります。ですが導出や解答でお決まりのパターンに使われるだけなので、数学が得意でなくても定形を理解して暗記できればなんとかなる気がします。また問題の進め方が掴みづらいのですが、1周目は解答を理解していけばいいと思います。僕のスペックではそれだけでしんどかった記憶がありますので、暗記は2周目に回しましょう。2周目からは解けた問題を省いたり、KALSの公開模試や新潟の過去問にあった問題を集中的に演習、暗記していきました。模試で間違えていたり過去問に載っている問題は、恐怖のせいかしっかりと脳に焼き付きましたね。補足で、医学部編入でよく出題される慣性モーメントですが、マセマにはあまり問題数がないです。図書館で他の参考書を借りて補充していました。力学は最初のうち、慣れない雰囲気に圧倒されるのですが、暗記した問題数が増えてくるとわりと自由が効くようになって楽しくなると思います。

 

 物理の記事は思い入れがあるのでどうしても長くなってしまいますね。次は熱力学です。ここでもマセマを使いました。

 

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昨日のことのようです‥‥

 僕の学力のせいでもあるのですが、力学以上に解き進めるのに苦労しました。高校範囲の熱力学と違って等式の証明問題が多く、文字がたくさん出現してくるのに慣れるまでかなり辛かったです。ですがこれも独特の雰囲気になれてくるとスルスルと暗記できるようになりました。次の化学の記事でも書くのですが、この本の範囲で、かつより計算問題が多く載っている「演習で学ぶ化学熱力学」を同時に進めたことによって理解が深まったのも大きかったように思います。特にマセマのエントロピーやエンタルピーのあたりは演習としては良いのですが、初学であると理解しにくいです。そうこうして新潟対策に20代のひと夏を捧げた結果、力学熱力学で満点が取れるまでに成長しました。といっても本番の試験には標準的な慣性モーメントの大問と、簡単なオットーサイクル?の大問でしたので、特にポテンシャルは必要としないものだったように思います。 

 今年は大学範囲ばかりであったので良かったのですが、過去問に見たこと無いタイプのモーメントの問題が出題されていて、初見で解けなかったことにビビった僕は試験直前に名門の森に手を出しました。歯ごたえのある問題ばかりで、最後の仕上げには良かったかなと感じています。

 

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現役時のものとは表紙が変わってました

 次に受験した島根では、ちゃんと過去問を見てみると電磁気や流体力学からの出題があって焦ったのを覚えています。自分の思い込みで、新潟の対策がそのまま流用できると思っていたからです。電磁気は一応マセマを買っていたので急ごしらえで対策し、流体は過去問にあった連続の式だけを暗記して挑みました。受験開始時に買っていた医歯系の物理がやっと活躍してくれました。島根は生命科学では免疫の問題、英語では長めの英作文があったりと物理だけをやっているわけにはいかなかったので、しっかり対策できないまま筆記試験になってしまいました。しかし本番では放射線と高校物理からの出題でしたのですべて解答でき、杞憂でした。

 流体の学習に使った医歯系の物理は、大学範囲の物理を網羅していたり医学における物理現象を例題にしていたりと素晴らしい内容なのですが、古い教科書のようで独学には向いていない気がしました。マセマのほうがとっつきやすいと思います。興味のある方は挑戦してみても良いかもしれませんね。

 

 後あまり話題になることがないのですが、上記の参考書に加えてKALSの公開模試の復習をちょこちょこしていました。模試を受けていたころは問題に馴染みがなくて復習する気にならなかったのですが、いろんな大学の過去問を触るにつれて模試って実はすごいんじゃね?となりました。今年僕が受けた模試では、ふりこの単振動であったり坂を転がる円柱、断熱過程の仕事と頻出の問題が採用されていたように思います。勉強が全然間に合ってなくても、悪い成績を取りそうでやる気が出なくても、模試は絶対に受けましょう。化学の偏差値37の人の発言なので必然的に重みがあります。

 

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上等よ‥‥‥!

 

 長くなりましたが物理はこんな感じです。行き当たりばったりな感じが伝わったでしょうか。物理が初学なのに大学の範囲をいきなり始めることはおすすめしませんが、理系で高校の頃に物理やってたわーという方なら、一部の難関(阪大や北大など)を除けば僕のようにふらふら勉強していっても物理は割と得点源になる科目だと思います。

 次は化学について書いていこうと思います。化学もいろいろ悩んだ科目ですね。ですがこれも結果的には得点源の科目になりました。物理みたいにフラフラやっていきましたので、編入を指導している人から見るとおっかなく感じるかもしれませんが、お金をかけず最短距離を行こうと思うとやっぱりトライアンドエラーになっちゃうんですよね。勘弁ください。

志望校選び

 さて志望校選びです。立地が良いところがいいなあ、とか沖縄で学生生活もいいなあ、とまるで大学を選ぶ側にいるような錯覚を最初は覚えていたのですが、調べていくとまあそんなに甘くはないことに気づきました。悪いことは言わないので、受かりそうなところへ全力投球しましょう。今回は自分がどういう大学に受かりそうか、どういう過程でそう思ったかを書きたいと思います。

 

  • 志望校選びは大切だが、焦る必要はない

 自分は編入試験において特に強みがなく、見切り発進で編入試験を開始したこともあり、受験開始時にバシッと志望校が定まりませんでした。無理に決めてストレスが発生しても本末転倒なので、出願の幅が広げようとTOEICを受けたり、KALSの公開模試を受験しつつ、その都度志望校を決めていくことにしました。最初は志望校でかなり悩むと思います。決めることができれば勉強の計画が立って合格に少しでも近づけるからです。しかし大抵の人は生命科学の勉強でいっぱいいっぱいだと思うし、大学によっては要項が発表されず待ちぼうけを食らうこともあると思うので、志望校はゆっくり決めていけばいいと思います。当然、出願締切や試験日の重なりには注意しなければいけませんが。

 

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最初の生命科学はどうしようもないですよね

 前年の10月頃から生命科学を触ってはいたのですが、2月半ばにあった国家試験が終わるまではあまり集中できず、中途半端に終わりました。編入試験の英語は和訳問題が中心だという情報から、毛色の違うTOEICは終わらせておいたほうがいいなと判断したので、国試が終わってから3月のTOEICまではひたすら英語を勉強して 

  560(大学1年次)→745

とギリギリ受験に使える成績に乗りました。これが功を奏して、TOEICのことを考えずに受験することができました。そして生命科学に本腰を入れていくのですが、古い年度(確か2014年度)のKALSの完成編を仕上げて望んだKALS公開模試は、偏差値は55行くかいかないかという結果でこの科目では勝負できないと確信しました。KALSなどにより標準レベルがインフレ気味、さらに生命科学系出身の人がいれば試験前からディスアド、最新の話題にもついていかなければならない生命科学。まして英語に至っては、受験開始時に1ヶ月みっちり勉強して望んだTOEICでさえもこの程度の伸びであったので、この科目も足を引っ張らないようにするだけで精一杯な実力と判断しました。2科目校が選択肢から消えて受験できる大学が減ったのは痛かったのですが、その分各大学の対策に使える時間が増えたためこの判断は正解だったように思います。下に模試の結果を貼ります。

 

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第一回模試(3/24)

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第三回模試(5/3)

 とても合格者とは思えないような成績でお恥ずかしいです。ですが時間をとって勉強すれば伸びていくことの証明になったかなと思います。そしてこの頃は余裕がなくてまだ手つかずであった物理や化学が、想像以上に成績が良かったのに驚きました。

※第一回の化学は見なかったことにしてください‥‥ΔGとか知らねえよ‥‥

 編入受験生が全員模試を受けているわけではないのですが、にしても物理や化学を受験しない人は割と多くて、その上でこの結果なので物理と化学は非常においしいのではないかと。僕の物理と化学のポテンシャルとしては、現役時のセンターで90点取れる程度ですので、初学でも時間をかければいいとこまで行くのではないでしょうか。

 

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生データは貴重ですね

 

  • 筆記重視(っぽい)

 そうこうして初の受験である滋賀まで時間が進みます。このころは焦りからか慢心気味になっており、滋賀で受験終了くらいに考えていたのですが普通に1次落ちを食らいます。原因は、筆記試験の大半を占める生命科学の点数が全く足りていなかったことなのですが、このことからも4科目校にしか希望は無いと悟ります。その次に受けた愛媛の1次試験で初めての1次通過を成し遂げますが、かなりの時間をかけて練習したプレゼンもあまり試験官には響かなかったのか最終合格はなりませんでした。面接に自信を失ったわけではないのですが、これで差を付けるのは不可能だと結論が出た瞬間でした。

 2年目のこともよぎり出し、せっかく時間をかけるなら模試の雰囲気からも他の受験者をだしぬけそうで、かつ机に向かった分だけ点数が伸びていく物理、化学を軸にできる筆記重視校を狙っていくことにしました。しかしこの条件だと、既に香川や琉球などは終わっており、残ったのは新潟、島根の日本海側の大学でした。北大は日程的に可能でしたが、受験するには実力不足だと判断したため新潟に集中することになります。

 (っぽい)と付けたのにはあまり深い意味はありませんが、あくまで試験の内容から僕が判断しただけであり、この認識は人によって、そして事実と違う可能性があるからです。僕の判断基準としては

・面接が簡素(短時間、質問が平易)

・筆記試験が濃厚(多科目、大学範囲の物理と化学)

あたりです。ご自身の経験から違うぞ、と言いたくなる人もいるとは思いますが、一般入試と違って多くの大学を受験できるのでエラーは少なくなると思います。このあたりは燃えやすい話題だと思うので各自の判断に任せます。

 

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顎のレントゲン撮ってみたいです

 

 志望校についてはこんなところですね。個人的には、受験開始時に志望校を定めておかないと後でキツくなるという情報から、志望校選びに悶々とすることもあったのですが、終わってみれば模試や実際の受験で見えてくる現実から臨機応変に志望校を選ぶことで良い判断を下すことができました。焦って決める必要はないかもしれないことを知ってほしいです。ですが現実に出願の締切は存在するので、勉強とは別に試験日程を確認する時間を毎週でもいいので確保したほうが良さそうですね。

 

 前回の受験成績を見てくださった方は福井が無いことに気づいたかもしれませんが、福井は完全に判断ミスでしたので書き入れていません。島根の試験が例年より遅くなったことにより9月がフリーとなり、焦りからか福井に出願してしまいました。筆記も対策していなかった統計が出題されてボロボロ、当然一次落ちです。失意のまま向かった東尋坊は美しかったです‥‥3万ペリカの浪費‥‥

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猛省っ‥‥!

 次は筆記対策です。僕が自信を持って書けることは筆記試験対策しかないのですが、大学別か教科別に書くか悩んでいますが、教科別のほうがスッキリしそうですね。自分の受験した大学以外の過去問を見てないので参考にはならないかもしれませんが、あの5校ならこんな感じになりますよ、ということを書きたいと思います。

 

受験結果・KALSについて

 早速記事を書いていくのですが、やはり皆さんが気になるのは受験結果ではないでしょうか。結果としては受験した5校の

滋賀(後期編入のもの)、愛媛、新潟、福井、島根

のうち2校から最終合格をいただきました。圧倒的僥倖、天啓、祝福、、、

 

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涙は出ませんでしたね、努力が足りなかったのでしょうか

 

今回は受験開始にあたって大きな決断の1つである、独学か予備校かの選択について書こうと思います。結論から言ってしまうと、

     「特に進学先にこだわりが無ければ予備校に通う必要はない」

と僕は判断しました。筆記試験を例に考えてみると、KALSで可能な筆記試験対策については

 

https://irioki.hatenablog.com/entry/2019/03/01/045826

(めんどくさくて許可はとってないです、すみません)

 

ここに詳しくあります。面接や志望動機については個人差も大きく、どのように評価されているか不明なので一概には言えないのですが、筆記試験対策にKALSを利用しようか悩んでいる方は、志望校の過去問と今までの学習範囲を把握していればこのページで解決すると思います。雰囲気とかイメージではなく、対策可能な範囲を細かく調べてあるので必見です。僕の志望校やバックグラウンドであれば、独学が苦でなければ予備校はいらないや、という感想でした。

 試験に向けてやることが多く、パニックになりそうなのはわかりますが、要は

  1. 志望校選び
  2. 志望動機作成・外部試験(TOEICなど)
  3. 筆記試験
  4. 2次試験

という合格までのステップの中で、足りてないところをKALSに面倒見てもらうというだけですから、入るか否かは自分次第ということですね。しかしこのように一度悩んでみることは大事だと思っていて、というのもKALSに入って何をするかが明確になっていると、入ってからも定期的にあるテストや講義の消化に振り回されることなくKALSを利用できるからです。入ったこともないのに適当なことを言いました、すみません。自分のようにギリギリ独学でもいけそうな方は、後はお金との相談ですね。引用したブログにも書かれていますが、合格までの時間短縮という意味でも価値はあります。

 

 という感じでイキって独学を選んだものの、やはり独学をしていく上では様々な障壁がありました。

  • 過去問

 どの試験でも過去問は命です。無ければ始まりません。しかし独学勢はフリマサイトの出品頼りです。過去問を探し始めた頃には滋賀や福井のものは売り切れており、あえなく1次で落ちました。少しでも気になった大学があれば1年分でもいいので購入して、解けそうなら売り切れないうちに数年分買い占めるのをおすすめします。そうして過去問さえ手に入れたら、過去問の解答を作成して販売しているサイトが助けになるでしょう。

 

  medirtans  https://www.meditrans.solutions/

 

過去問自体が載っているわけではないので自分で入手することが前提です。KALSでも大学別対策講座を取らない限りは、各教科の講座で例題として取り上げられているもの以外の過去問解答を知ることができないはずなので、ここで解答を手に入れればリードになるのではないでしょうか。なんと解答には少しですが講評もついており、到達ラインなどに迷いがちな独学受験生の味方です。このサイトでは有料で受験相談なども受け付けており、自分も受験開始時に受けたことで大きな指針になりました。

 

  • 面接練習、志望動機添削

志望校によっても違い、評価もはっきいしない、能力の個人差も大きい、まさに神のみぞ知る領域だと思うので安易なことは言えないのですが、やはり長年編入生を見ている講師のサポートを受けられるかどうかでは大きな差があると思います。集団面接の対策などもできるようですね。僕の場合だと、愛媛のプレゼンテーションはアルバイト先の方、家族に見てもらうなどして自分にできる範囲で質を高めていきました。結果としては2次試験で落ちてしまいましたが、周囲の協力なしでは完成すらしてなかったでしょう。志望動機は学部の学士編入に成功した先輩に添削していただきました。

 よく分からないけどとりあえず編入試験の面接の概要を知りたいという方は、

 

医学部学資編入NEWS  https://school.kals.jp/information/medical-trn-nws

 

を読んでみてください。KALSの講師が月ごとに記事を書いてくれています。これでなんとなくはKALSに行くべきかが分かるはずです。僕はここに書いてあることを軸に志望動機を作成しました。そうこうして面接や志望動機をがんばってみた時期もありましたが、やはりこの面では独学勢はKALSに敵わないように思います。

 

 ここからは僕の考えなので流しておいてほしいのですが、最短で合格するためにはある程度面接や志望動機が完成した後は深追いせず、さくっと筆記対策に切り替えて筆記重視(っぽい)の大学を受けていくことをおすすめします。面接や志望動機の評価が分かりづらいのであれば、逆に筆記試験で勝ちに行くほうが合理的だと思いませんか?信じるか信じないかは

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分け目がきれいですね

 

  • 情報(噂レベルのものも含めて)

 これも本当に苦労しました。独学だと編入受験生との出会いはKALSの公開模試や受験会場、twitterなどに限られます。これではみんな知っていてあたりまえの情報が手に入りません。僕は幸運なことにtwitterで何人かの方と交流を取ることができ、その節は皆様大変お世話になりました。終わってみればオフ会のようで楽しかったです、オフ会参加したことないんですけどね。そして今年はなかなか島根の試験情報が発表されず、友達がいなければ危うく出願に間に合わないところでした。twitter のアカウント作りましょう。

 また交流やネットを通して様々な情報を得ると思うのですが、中には信憑性にかけるものもあります。ああだこうだ言うのが楽しいという側面も否定できないのですが、志望校選びや勉強の方針などは自分でよく考えて決断することをおすすめします。

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※騙し合ってるわけではありません



 最後に勉強についてですが、受験前は一番ネックになると思っていた勉強の方はあまり苦労することがありませんでした。かなりウザいですね。ですが他意はなくて、面接や志望動機などのはっきりした答えがない創作からの逃避にうってつけだったのです。今の自分のレベルと志望校との差にもよりますが、僕は医学部に編入できればどこで構わなかったので、そういうスタンスの受験だと勉強についてストレスを感じることはあまりないのかもしれません。

 

 次は志望校選びについて書きます。適正ももちろん、受験校の数はその人の価値観にもよりますので、僕はどう選んだかというのを書いていこうと思います。

 

漕ぎだせっ‥‥! 勝負の大海へっ‥‥!