医学部編入したアカギ

医学部編入に関する忘備録・偏見

CBT

 ご無沙汰しております。2022年も暮に入りますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。今年は戦争に災害に疫病にドタバタした1年でしたね。世間が騒がしい一方で、僕の方は4年生ということで、医学生生活のなかでも指折りのイベントであるCBTの対策に追われていました。先のことだと思っていたのですが、気づいたら終わってしまい、結果も併せてブログを更新している次第です。ネット情報や聞いた話から、CBTで高い点数を取ると地方病院のマッチングでは優遇されるようで、臨床実習前の復習、早めの国家試験対策だと割り切って勉強を続けていました。

 

 実際の対策としては、現在講義を受けている臨床科の映像講義を視聴しつつ、QBをポチポチと進めました。映像講義はCBTの後に見るものだと思っていたのですが、同期の優秀な人が臨床講義と並行して見ているとのことで、便乗して全て視聴しました。映像講義の資料には国家試験の過去問が挟まれており、これがなかなか難しい、というか必要とされる知識量が多くて面食らいます。が、QBを解いた感触から、CBTではそこまで詳しい知識が要求されるわけではなさそうで、CBTはあくまでも臨床実習への橋渡し程度の難しさのようです。またQBは自分の年度から紙版が廃止され、QBオンラインというwebベースに変更されました。紙派の方は苦労しそうですが、自分はむしろiPadでここまで勉強できてしまうことに感動しています。むしろ医者として働くようになってから、重い専門書を持ち歩かなければならなくなると思うと気が重いです。実際は医局などに置いとくのでしょうが。では結果をどうぞ。

身バレ防止のため順位などは割愛しています

 手応えからして85%くらいだろうと予想していたのですが、いい意味で裏切ってくれました。CBTまでにやったこととしては

・Qassist全て視聴(輸液だけ見ておらず、本番に何問か出題されて悔しい思いをしました)

・臨床講義は過去問+スライドに目を通す

・QB2周+知らなかった解説をPDFとして出力して何回か目を通した(直前1ヶ月あたり)

・直前1週間はTECOMの問トレ(症候学以外は1周)

です。3年の秋くらいに臨床講義が始まったので、その頃から空き時間にぼちぼち勉強していました。土日にバイトしていたとはいえ、部活に所属していなかったので周りよりは勉強時間を取れたのかなと思います。CBTまでの勉強を振り返って、他の人はあまりやっておらず、かつ高得点に繋がったと思う要素としては

・QBのメモをPDF出力

・基礎と臨床の講義をある程度真面目に受けた

・Qassistを見終えた

・直前1週間にこなした問トレ

といったところでしょうか。

 QBには同級生の演習状況を確認できる機能があるのですが、直前期となると同級生たちは尋常じゃない量をこなしていたようです。まだQBを深めれていなければ演習数を増やすのも手ですが、ある程度問題慣れしたあとは知らなかった知識を暗記する方が正答率に繋がると感じたので、自分はメモをPDF出力する機能を使ってインプットを優先していました。

こんな感じです

 講義を真面目に受けることも大事です。真面目にというか、ざっと勉強しておきましょう。編入生のみなさんにはアドバイスする必要もなさそうなことですが、講義の時点で理解しておかないとQBが進めづらくなってしまいます。また発生や神経などは基礎の中でも出題されやすく、完全に記憶が残っていないにせよ、思い出せるように講義のうちに理解しておくとスムーズかなと感じました。

 Qassistについては、CBT用の短縮バージョンもあるようですが、治療などに詳しい内容まで把握したい場合はオリジナルを見たほうが良さそうです。必要な時間が全然変わってくるので、つくづくCBTは目標得点によって対策内容が変わる試験だと思わされます。

 問トレというのはTECOMが出している無料のサービスで、QBさながらの問題数を演習することができるので、本番前やQBを早く終えた人はやっておくべきです。あえてケチを付けるなら、問題の難易度が極端なことくらいです。本番もほぼ同じ問題が出ました。

 

  CBTについてはこんな感じでしょうか。暇な人はそこそこ勉強していて、サクッと受かりたい人は直前3ヶ月くらいでなんとかしていた印象です。結果を提出しない病院もあると聞き、徒労感がすごいですが、これから始まる臨床実習への貯金ができたと考えることにします。9割を目指している方は参考にしてみてください。 

 

 ついでに映像講義の話を。どの会社の映像講義を取るかという話がSNSで話題になるくらい、ホットなトピックのようですが、ぶっちゃけどこでも良いように思います。自分はQBや病気がみえるなどの販売元であるMEDICMEDIAが出している、Qassistを利用しています。どれがいいかという話題は自分に合うか合わないかという文脈で語られてることが多いようで、予備校文化が根付いている医学部ではどうしても話題になるようですね。人生で予備校などの講義を受けたことがなかった身からすると、どの会社がというより、予備校講義への感動が大きかったです。 大抵の試験対策は、まずは過去問を解析し、重要なところを抜き出してインプットに持っていくところから始まると思うのですが、いかんせんCBTは情報量が膨大なことからそれが難しいように思います。映像講義はその判断を自分ですることなく、重要なところだけをよどみなく解説してくれているので、大学の講義を受けた後に視聴すると、そういうことだったのかと気付かされれることが多いです。大学の講義を消化できない自分が馬鹿なのか、それとも...というのは置いといて、この教材があればセンスが一切不要になります。医学部編入基礎医学の講義は範囲が広く深いので、勉強にセンスが問われるような場面が多かったと感じましたが、こと映像講義はきちんと時間をかければ誰でも(暗記が人並みにできれば)習得できるようです。自分はこのセンスというものに悩まされたことが多く、卒業まではあまりセンスが必要とされないことが分かりほっとしています。高得点を取ろうと思うと、プール問題をほぼ全て正解しなければならないのでセンスは必要かと思いますが、CBTでは既出のプール問題、国家試験では過去問の類題をきちんと解答することで合格ラインに届くようなので、あまり心配はしていません。

 補足で、自分が臨床講義を受ける前に知りたかったことなのですが、CBTには映像講義が必要かどうかついて書きます。ぶっちゃけると、映像講義で教えてくれることは病気がみえるに書いてあります。ですから、QB→分からないところを病みえで調べて理解、という流れでCBTの勉強は十分です。しかしいくら医学書を分かりやすく薄めてくれている「病気がみえる」でも、臨床講義を受けている段階では通読に時間がかかってしょうがないです。なので映像講義は病気が見えるをさらに薄めて、重要なところ(国家試験に出題されたところ)を分かりやすく解説してくれるもの、と捉えればいいと思います。なので必要か不要かについては、時間が潤沢にあるなら病みえでいいので不要、時間がない、またはさっさと全体像を掴みたい場合は必要、という結論になるでしょう。映像講義まで先取りなんて勉強熱心だね〜というよりは、映像講義で楽して勉強ができるのです。